尿酸排泄促進薬：特徴と注意点

特徴

尿酸排泄促進薬は、体内で生成された尿酸が腎臓から排泄させるのを促進し高尿酸血症を改善する薬です。

尿酸を再吸収するURAT1 の働きを選択的に阻害する選択的尿酸再吸収阻害薬とURAT1以外の酵素にも影響を与える非選択的尿酸再吸収阻害薬があります。

尿酸を下げる作用

プリン体から生成された尿酸は腎臓から尿中へ排泄されます。一度尿中に出た後に腎臓における尿酸トランスポーター１（URAT1）の働きで、尿から尿酸を血液中に再吸収されます。

尿酸排泄促成薬は、尿酸トランスポーターの働きを阻害することで尿酸が尿から再吸収される量を減らします。尿中への尿酸排泄が促進されます。

選択的尿酸再吸収阻害薬はURAT1を阻害する効果が強く、他の尿酸トランスポーターへの効果が低い薬です。より選択的にURAT１を阻害するため、他の問題を起こしにくくなっています。

尿酸再吸収阻害薬の副作用と注意事項

尿酸排泄促進薬の共通する注意事項として、尿中の尿酸が高くなるため尿路結石が増える可能性があります。腎機能が低下している場合は使用できません。各薬剤ごとの注意事項は以下の通りです。

ベンズブロマロン（商品名：ユリノーム）

非選択的尿酸排泄促進薬。肝障害を起こすことがあるので、処方からしばらくは血液検査で肝障害についてフォローすることが必要です。

他の薬への影響は少ない薬ですが、ワーファリンの効果が増強されることが知られています。

プロベネシド（商品名：ベネシッド）

非選択的尿酸排泄促進薬。適応は痛風です。また、ペニシリンやパラアミノサリチル酸の血液中の濃度を維持させるために併用されることがあります。

貧血、肝壊死となることがあります。ふらつきや倦怠感がある場合は検査をつけましょう。

ドチヌラド（商品名：ユリス）

選択的尿酸排泄促進薬。すでに尿路結石がある場合や、重度に腎機能が低下している場合は使用できません。

サリチル酸製剤（アスピリンやサラゾスルファピリジンなど）や一部の結核の薬では、本剤の効果が弱まる可能性があります。