仕事のストレスや人間関係、病気などの原因で睡眠不足になってしまいます。睡眠不足は身体的にも精神的にも多くの問題を引き起こします。睡眠不足を自覚したら、何とかして健全な睡眠リズムを取り戻したいものです。
良い睡眠を手に入れるために良いとされている行動についてまとめました。普通に寝ることが難しく感じていたら、それぞれの項目について検討してみましょう。
睡眠をスケジュールする
1日を通して睡眠する時間を意識します。規則的な睡眠行動をとり、昼寝の仕方に注意します。
規則的な睡眠行動をとる
同じ時間に寝て、同じ時間に起きるようにしましょう。それにより体内時計が安定し、睡眠と覚醒のサイクルが安定します。睡眠のための時間を7〜8時間確保しましょう。そして、7時間を睡眠時間にあてます。
睡眠スケジュールをできるだけ固定しましょう。平日でも週末でも、同じように寝て同じように起きるようにします。
寝る前にストレッチや瞑想などリラックスする行動をルーティン化します。
昼寝の仕方を気を付ける
また、短い昼寝は午後のパフォーマンスを上げることに役立ちます。午後1時から3時までの間に、30分以内の昼寝が勧められます。
しかし、午後4時以降や30分以上の昼寝は、夜の睡眠の妨げになる可能性があります。
昼間から夜の睡眠を意識する
夜の質の良い睡眠を手に入れるために、昼間から睡眠を意識した行動をとりましょう。日光を浴び、適度な運動をして、カフェインのとりすぎに注意します。
日光を浴びる
ひとの体内時計は睡眠のリズムをつくるのに重要です。夜眠るために、昼であることを体に知らせる必要があります。そこで役立つのが光です。光を感じることで日中であることを認識することができます。特に日光は強い効果があります。
日中は外に出て日光を浴びましょう。またはカーテンや窓を開けてみましょう。特に早朝に日光を摂取すると、概日リズムを保つのに役立ちます。
適度な運動を
昼間に十分な身体的活動を行い、適度な疲労を感じることでより良い睡眠を得ることができます。日中にエネルギーを使用し、体温をあげると寝る前に体温が下がり寝付きやすくなります。
ただし、睡眠の2、3時間前までに身体活動は終わらせましょう。就寝前の運動は逆に覚醒状態になり、眠りにつきにくくなることがあります。
カフェインの影響を意識する
コーヒーや紅茶など多くの飲み物にカフェインは含まれます。カフェインには眠気を覚ます効果があり、目を覚ましたい時にコーヒーなどを飲んだりすることもあるでしょう。しかし、カフェインの効果が夜まで残ると、睡眠を妨げる原因になりえます。
睡眠を意識して、午後の遅い時間からはカフェインを避けるようにしましょう。
飲みもの | カフェインの量 |
---|---|
コーヒー(コーヒーカップ 150ml) | 80〜100 mg |
コーヒー(マグカップ 300ml) | 150〜200 mg |
紅茶(カップ 150ml) | 30〜50 mg |
緑茶(カップ 150ml) | 20〜30 mg |
適切なカフェイン量は、厚生労働省がカナダ保健省を参考にして健康な成人は1日400mgまでとしています。
カフェインに対する反応は個人差があるようですから、不眠を感じる方は極力避けた方が良いでしょう。
寝る前のルーティン
寝室に入って睡眠が始まりますが、そこに至るまでに眠りに向かうルーティンを決めます。落ち着くような音楽を聴いたり、ストレッチをしたり、アロマセラピーをしたりします。アルコールは控えた方が質の良い眠りにつけます。
ストレスを和らげる行動をする
強いストレスのさらされていると、しばしば良質な睡眠が得られないことがあります。ストレスを感じているようでしたら、ストレスを和らげる方法を試してみましょう。
アルコールを控える
アルコールを摂取すると眠気を自覚し、寝つきが良くなると感じている方もいらっしゃるでしょう。しかし、アルコールは睡眠の質を低下させることがわかっています。夜間に覚醒する原因になります。また、睡眠時無呼吸症候群の無呼吸を増悪させる原因にもなります。
睡眠障害があるようなら、アルコールを避けることをお勧めします。
夜遅くに食べない
夕食が遅くなり、胃の中に食べ物がたくさん残っていると、眠りにつきにくくなることがあります。
遅い時間に夕食を食べることを避けましょう。特に脂肪分が多いものや辛いものを食べると胃や腸に負担がかかります。夕食が遅くなる時は、軽い食事、消化の良い食べ物を選択しましょう。
寝室を良い環境にする
いよいよぐっすり眠るための最終段階です。快適に眠ることができて、眠りを妨げないような環境を意識しましょう。体に合った寝具を選んだり、寝室の環境を整えます。
体に合った寝具・枕を選ぶ
体にあったベッド・マットレスは、体をリラックスさせるために重要です。枕はとても重要で、それぞれの骨格に合わせて最適な形状は違うようです。朝起きた時に首や肩、背中に痛みや違和感を覚える場合は、体にあった枕を作ることも考慮しましょう。
シースや毛布なども睡眠時にリラックスし、快適に感じることの助けになります。自分に合った品質の良い寝具を選択しましょう。
十分な暗さと静けさを確保する
明るさは睡眠の質に影響を与えます。暗さを確保することでメラトニンというホルモンが分泌にされ、睡眠のリズムを規則正しく保ってくれます。眠りに向かう時間を考え、部屋の明るさを落とします。アイマスクや遮光カーテンも有効です。
スマートフォンやパソコンの画面の明るさは睡眠に影響を与えます。寝る前の1時間はそれらのデバイスを見ないようにします。
騒音を最小限に抑えることは、睡眠にポジティブな寝室を構築する上で重要な部分です。近くの騒音源を排除できない場合は、ファンやホワイトノイズマシンでそれらをかき消すことを検討してください。耳栓やヘッドフォンは、眠りたいときに研磨音があなたを悩ませるのを止めるための別のオプションです。
快適な温度、香りを
暑すぎや寒すぎは安定した睡眠を妨げます。自分に合った室温を見つけましょう。18度前後とやや涼しめだと、睡眠の質が高くなるというデータがあるようです。
アロマオイルなどの香りが、気持ちを落ち着かせるのに役立ちます。あなたにあった香りを見つけましょう。
眠くなければ一旦寝室の外へ
布団の中に入ってもしばらく寝付けないことがあります。眠ろうとして布団に入って30分近く経過した場合や途中で目が覚めて30分近く眠れないまま経過した場合は、一旦寝室をでて他のことをしてみましょう。
目が覚めたままで、長い時間布団の中にとどまらないようにします。それにより「布団の中は眠れない場所」と脳が学習しないようにします。
しばらくして脳をリセットしたら、布団に戻ります。「布団の中はぐっすりに眠れる場所」だと脳に学習させるに行動します。