特徴
グリニド薬は膵臓のβ細胞に作用し、インスリン分泌を増やすことで血糖値を下げます。SU薬と比べて、効果がすぐに表れて、すぐに消えることが特徴です。毎食前に内服する食後高血糖の改善薬です。
作用機序から低血糖のリスクがあります。インスリンが増えるので体重が増えることがあります。
血糖値を下げる作用
グリニド薬は膵臓のβ細胞にあるATP依存性K+チャネルに結合し、インスリン分泌を促します。インスリンの作用で、食後の高血糖を抑える薬です。
チャネルに結合しやすいために効果が速やかに出現します。ただし、結合後に離れるのも早いので、効果は速やかに消失します。
グリニド薬は内服してすぐに効果が出現するため、食事の直前（10分以内）に内服します。内服と食事の間が開くと、低血糖のリスクが上がります。
副作用
- 低血糖：低血糖の症状には自律神経症状、中枢神経症状、大脳機能低下による症状があります。動悸や冷や汗、疲労感や脱力感があり、重症になると意識障害になります。詳しくはこちら。
- 体重増加：インスリンの分泌が増えることで、脂肪組織に作用して体重が増えることがあります。
- 肝機能障害：非常にまれ。倦怠感や食欲不振、黄疸などあれば速やかに相談しましょう。
注意事項
糖尿病の薬にの中でも低血糖が起きやすい薬です。低血糖の症状を知っておきましょう。そして、低血糖の対応についても準備しておきましょう。
食事の準備が終わったら、内服しましょう。食直前の空腹時に効果を発揮します。食後で時間が経ってからの内服は低血糖のリスクがあるので止めしょう。
グリニド薬の一覧
| 一般名 | 商品名 | 特徴 | 用法・用量 |
|---|---|---|---|
| ナテグリニド | スターシス、ファスティック | 毎食直前、30mgから（120mgまで） | |
| ミチグリニド | グルファスト | α-グルコシダーゼ阻害薬との合剤あり | 毎食直前、10mg |
| レバグリニド | グリミクロン | 毎食直前、0.25mgから（最大 1mgまで） |