肥満・メタボを解消!健康的な体重を目指そう

生活習慣病の一つである、肥満・メタボリックシンドロームになると以下のような病気が発生しやすくなります。

肥満と関連した病気
  • 高血圧
  • 脂質異常症:高LDLコレステロール、低HDLコレステロール、または高トリグリセリド
  • 2型糖尿病
  • 冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)
  • 脳卒中
  • 胆嚢疾患
  • 変形性膝関節症
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 生活の質が低い
  • うつ病や不安症
  • 体の痛みと身体機能の難しさ
  • いつくかの癌

人は年をとるにつれて、体の組成バランスが徐々に変化していきます。一般的に、筋肉は落ちやすくなり、脂肪は溜まりやすくなります。それにより、代謝が悪くなって、体重が増えやすくなります。年をとったことを理由に身体的活動を制限すると体重増加のリスクは高まります。

健康的な体重を維持するために気をつけることをまとめてみました。

コンテンツ

摂取と消費のバランスを意識する

基礎代謝と必要なカロリー量

私たちは何もしなくてもある程度のエネルギーを消費しています。呼吸や心臓の拍動、体温の調整など恒常性を保つために消費されるエネルギーを基礎代謝量といいます。基礎代謝量は下のように計算できます。自分の身長、体重、年齢、性別を選択してみてください。

さらに、身体的な活動を行うことでエネルギーが消費されます。どの程度身体的に活動するかで必要なエネルギーも変わります。「身体活動レベルと指数」を参考に身体活動レベルを選択してみてください。

身体活動レベルと指数
スクロールできます
身体活動レベル低い普通高い
活動の内容自宅でも仕事でも一日のうち、座っていることがほとんどである。座り仕事が中心だが、散歩や階段の上り下りなどをする。立ち仕事や重い物を持ちあげる仕事、またはジムでのトレーニングや
スポーツなど運動習慣を持っている。
指数1.501.702.00
身体活動レベルと指数

あなたの基礎代謝量と必要カロリーはどのくらいでしたか?必要エネルギーは、基礎代謝量に身体活動レベルに合わせた指数を掛け算することで算出されます。つまり、身体活動レベルを上げれば、必要カロリーが上がります。

体重を減らしたい場合、摂取するカロリーよりも消費するカロリーを大きくする必要があります。ちょっとした心がけが重要な意味を持ちます。

摂取カロリー:どんな食事習慣にしたら良い?

食事は自宅、職場、レストラン、車の中などいろいろな場所で摂ります。それぞれのシチュエーションで何をどのくらい食べるのか。

できるだけ自宅で食事をとることで、食事の計画を立てやすくなります。外出中の食事の選択は注意が必要です。すぐに口に運ぶことできる高カロリー食品があなたを誘惑しています。

強度の高い身体活動をしている方は別ですが、多くの方はいつもお腹いっぱいに食べる必要はありません。高カロリー食品の誘惑に負けないよう、1日の摂取カロリーをイメージして食事をとりましょう。

自宅での食事

自宅で食事をすることで、摂取カロリーのコントロールをしやすくなります。何をどのくらい食べているのかノートに記載し、把握することも現状を把握するのに役立ちます。

先ほど計算した1日の必要カロリーを摂取カロリーが上回っている場合、体重は増える方向に向かい、生活習慣病が発生・悪化しやすくなります。

最近ではダイエットに役立つアプリも多くリリースされています。「食事 カロリー アプリ」などと検索すると多くのアプリが表示されます。食事の写真を撮るだけでカロリーを推定してくれるものもあります。自分に合ったアプリを見つけて、食生活の改善に役立てましょう!

カロリーのイメージができてくると自然と食事のメニューや買い物で選択する食品が変わってきます。体重の減量・健康の維持を目指しながら、食事を楽しむことができるようになるでしょう。

カロリーを意識するのが慣れてきたら、同じように栄養バランスも意識しましょう。体には必要な栄養素があります。バランスの良い食事は健康状態の維持に役立ちます。

外食

外食では空腹を狙った多くの魅力的な高カロリー食品が並びます。体をあまり動かしてなくても空腹はやってきます。しかし、今日1日の食事の計画を思い出しましょう。

ここで高カロリー食事をとってしまうと、消費するカロリーを摂取カロリーが超えてしまいませんか?多くのチェーン店では、各品目のカロリーや塩分量などをホームページで公開しています。ぜひ確認してください。

ビッグマックセットは何キロカロリー?

マクドナルドのホームページから、大人気ビッグマックは 526 kcalです。さらにポテトのMを食べたらプラス 410 kcalで、コーラのMを飲んだらさらに 140 kcalです。なんとトータル 1076 kcalになりました。

ビッグマックのセットを頼む場合は、サイドメニューはポテトM(410 kcal)にするのかサイドサラダ(10 kcal)にするのか、コーラにするのかゼロカロリーの飲み物を選ぶのか。この小さい選択の積み重ねが徐々に効いてきます。

どうしても食べたい時は、食べましょう。そして、余分に摂取したエネルギーは前後数日を使って余分に消費するようにします。例えばちょっと食べすぎた時は、食後に運動してもいいかもしれません。

「食事の制限をしたら楽しみがない!」と思うこともあるでしょう。しかし、全体的なバランスを見ながら、工夫して楽しみを組み込んでいくことは可能です。

大切なことは健康な状態を長く続けることです。健康であることは努力しないと維持できません。

”間食”の誘惑に負けない!

肥満の方には「間食」が習慣化している場合が少なくありません。あなたいつも食べているその菓子パンはいったい何キロカロリーですか?菓子パンの平均的なカロリーは約 400 kcalと言われています。400 kcalを消費するための運動量はどのくらいでしょうか。

間食をすることで、一つ前の食事で上がった後に下がってきた血糖値をまた上げてしまいます。すると血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが膵臓から分泌されます。膵臓も休む時間が短いため疲労していきます。インスリンが効きにくくなったり、糖尿病になったりします。

1日家で過ごし3食とっている場合、間食は必要ありませんし、余分なカロリーです。間食を我慢しただけで、体重が落ちる方も少なくありません。1日のカロリーが把握できるようになれば、いかに余計であるか理解できると思います。

間食の習慣をまずはやめましょう

消費カロリー:身体活動でどのくらい消費されるのか?

体を動かすことは健康増進につながります。具体的には、以下のような効果が期待されます。

  1. 心肺機能の改善:有酸素運動を行うことで、心臓と肺の機能が向上します。
  2. 筋力の向上:筋力トレーニングを行うことで、筋肉の質が向上し、骨密度が増加するため、骨粗鬆症の予防にもつながります。
  3. 体脂肪の減少:適度な運動を行うことで、体脂肪率が減少し、メタボリックシンドロームの予防につながります。
  4. ストレスの軽減:運動によって、気分の改善やストレスの軽減につながります。
  5. 免疫力の向上:適度な運動は、免疫力を向上させ、感染症の予防に役立ちます。
  6. 睡眠の質の向上:運動によって、身体が疲れるため、睡眠の質が向上します。

消費カロリーの目安

ここでは肥満に対する影響を見ていきます。体を動かしたり、運動することで体はカロリーを消費します。以下に、消費カロリーの計算を示します。

活動内容を選択し、活動の時間と体重を入れましょう。推定の消費カロリーが算出されます。

計算式の通りだと、体重が重い方が消費カロリーが大きくなります。ダイエットの効果が得やすいことになります。先ほど”間食”で触れた、菓子パン 400kcalを運動で消費するためには、体重 60kgだとすると普通の歩行を約2時間(127分間)行う必要があります。

魅力的な食べものと対等の身体活動がどのくらいかイメージできれば、伸ばしかけた手をとめることもできるようになるでしょう。

どのくらい運動すればいいの?

推奨される有酸素運動の強度と頻度は以下のようになります。

  • 中くらいの強度の有酸素運動を週に150分
  • 高強度の有酸素運動を週に75分

中くらいの強度とは、呼吸や心拍数が速くなりますが、会話はできる程度の運動です。高強度の運動になると、心拍数はだいぶ速くなり、続けて会話ができない程度に息が上がった状態です。

運動習慣がない人は・・・

いつも体を動かしていない人には、運動と聞くとかなり高いハードルと感じるでしょう。そのため、まずはじっとしている時間をできるだけ減らすことから始めてみましょう

一日中、テレビの前に座ってワイドショーや健康番組をみることをやめましょう。重い腰を上げ、季節や自然を感じに出かけましょう。歩くことはとっても重要です。

年をとると筋力はぐんぐん低下します。老化に抗いましょう。筋力を維持することは病気を減らします。

雨が降ったら、家の中でできる筋力トレーニングも効果的です。軽いスクワット、かかとあげや体幹のトレーニングも組み込みましょう。ヨガやストレッチも効果があります。

有酸素運動に加えて、週2回程度の筋力トレーニングも行いましょう。全身の筋肉を使ったトレーニングを意識します。

カロリーを消費すること以外の効果

体を動かすことはカロリーを消費しますが、同時に筋力に刺激を加えます。筋肉量を増やすことは基礎代謝量を増やすくとにもつながるので、カロリーを消費しやすくなります。

運動の他の影響としては以下のような効果が報告されています。

  • 気分の落ち込みを改善したり、ストレスを解消する効果がある
  • 前向きな気分になり社交的になる
  • 睡眠の質が改善する
  • 多くの病気の予防につながる

体重を減らす4つのステップ

① 決意する

健康的に長生きすることで、成し遂げたいことはなんですか?いつまでも旅行をしたり、子供や孫の成長をみとどけたり。肥満を解消し、健康的でいる努力を始めましょう。

現在の体重、食事量や運動量などを把握し、体重を落とすことの意味が理解できたら決意しましょう。決意したら、書き留めたり周囲の人に宣言することも良いでしょう。

② 自分の行動を把握する

あなたは日頃どんなものを食べて、どれくらい身体的活動をしてますか?まずは自分の行動を把握しましよう。そして、体重を落とすのに有効な行動や邪魔する行動を意識します。

特にいつ何をどれくらい食べているか書き出してみると、無意識のうちに習慣化している行動に気づいたりします。それを削ることで摂取するカロリーを減らすことができます。

日中、どのくらい動いてますか?動いている時間が短いようなら、動かざるを得ない状況を作りましょう。

③ 現実的な目標を設定する

まずは実行可能な超現実的目標を立てましょう。

目標を立てる時の注意点としては、行動を具体的にし、減量目標を可能な数値にします。「もっと動くようにして、1ヶ月で体重を10kg落とす」というのは、行動が抽象的で、減量目標も厳しい数字です。

まずは、「週に 3日間、15分間歩く」、「間食は週に2回にする」などできそうな具体的行動目標を立てます。そして、それが継続できたら目標を再設定します。「歩く時間を30分間にする」、「間食はしない」。

設定した行動目標ができないと後悔して挫折することもあるでしょう。大丈夫です。できなかった自分を許し、また再開すれば良いのです。

行動目標は、人によってそれぞれです。週に5日間 10kmジョギングする方もいるでしょうが、あなたにとって適切な運動量を決めてください。何があなたにとって合っているのかは、やってみないとわかりません。

自分に合う身体活動を見つけましょう。一人がよければウォーキング、ジョギング、水泳、自転車など、みんなで楽しみながらやりたい場合はダンスやエクササイズクラス、グランドゴルフなど。楽しめる身体的活動を見つけてください。

④ 継続する

設定した目標は、達成できているか定期的に評価しましょう。続けられる行動と難しい行動と把握します。そして、微調整をしていきます。

設定した通りの行動が達成できていたら、次の新しい目標を追加しましょう。できることがどんどん増えていけば自信にもつながります。

頑張って継続できていたら、自分へのご褒美も検討しましょう。ご褒美は食事以外にしましょう。オーダーメイドの枕を作る、リラックスできるグッズを手にいれる、歩きやすい靴を買う、などより健康的でモチベーションが上がるご褒美を探してください。

自分の人生をよりよくするのは自分の行動にかかっています。健康を維持するように努めましょう。

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